お客様に最適な種別での登録を提案致します。
その種別でもできる事が意外とあります!
旅行業とは
旅行業等を報酬を得て営む場合、観光庁長官又は都道県知事の登録を受けなければならないと旅行業法で定められております。
※旅行業法(e-GOV法令検索)
旅行業等とは旅行業と旅行業者代理業に区分されます。
旅行業は扱える旅行商品の種類により、第1種・2種・3種・地域限定という4つの種別があります。
- 種別に応じた資産を持っている事
- 営業所ごとに旅行業務取扱管理者がいる事
が要件となっております。
旅行業者代理業とは、旅行会社が造成した商品を委託をうけて販売する業者です。
自ら旅行を企画して販売、旅行手配をして手数料を得たりすることはできません。
以下図を参照ください。
平成30年からは旅行サービス手配業が新たに都道府県知事の登録を受けなければ業務を行えない事となりました。
第1種旅行業
海外の募集型企画旅行を含め全ての旅行が扱える登録となります。
扱う範囲が広い為、営業保証金・基準資産額が大きいです。
※営業保証金に関しては旅行業協会と絡めて後述させていただきます。
大手旅行会社や海外向けのパッケージツアーを造成している中小旅行会社が第1種の許可が必要であるとイメージください。
第1種のみ観光庁に申請を行うという点でもハードルが高めであるというのが実情です。
第2種旅行業
海外の募集型企画旅行以外の旅行が取り扱える登録となります。
海外の全ての旅行が取り扱えないのではなく、受注型企画旅行や手配旅行の海外旅行は取り扱えます!
(総合旅行業務取扱管理者の選任義務はあります。)
ここがポイントです。
あなたの種別、第1種である必要がありますか?
第3種旅行業
募集型企画旅行以外(一部隣接市町村の旅行を除く)の旅行が取り扱える許可となります。
ただし、一部隣接市町村の旅行は募集型企画旅行ができるのです。
営業所の所在地の市町村内での旅行(出発地・目的地・宿泊地)であれば第3種でも造成できます。
例えば、倶知安町にある旅行会社が企画した次のようなツアー
が募集型で行う事ができます。
マイクロツーリズム、グリーンツーリズム、エコツーリズムの発案・実現がより容易に行えるのです。
※これは次章の地域限定旅行業でもできます!
あなたの種別、第1種・第2種である必要がありますか?
地域限定旅行業
隣接市町村の国内の募集型企画旅行・受注型企画旅行・手配旅行が取り扱えます。
先章の事例のようなツアーのみを取り扱うのでありましたら、他登録に比べグッと営業保証金・基準資産が低いこちらの登録で充分ではないでしょうか。
登録には旅行業務取扱管理者の選任が必要でありますが、「地域限定旅行業務取扱管理者」が創設され総合・国内より科目数が少ない試験が年一回実施されております。(北海道民としては東京・大阪の2会場しかないのは少々ネックですが)
あなたの種別、第1種・第2種・第3種である必要がありますか?
旅行業者代理業
自社で旅行商品の造成ができず、委託旅行会社の商品を販売する事のみ行えます。
委託元旅行会社(所属旅行会社といいます。)の商品を販売し手数料を得るスタイルです。
営業保証金などの資産要件はありませんが、旅行業務取扱管理者の選任義務はあります。
ポイントは受託をする旅行業者が1社に限られるという点。
2社以上の旅行商品を取り扱いたいなら旅行業の登録が必要となります。
旅行サービス手配業
旅行会社の依頼を受けてバスや宿泊先などの手配を行う、通称ランドオペレーターと呼ばれる業種です。
国内向け市場の新規参入は中々難しいと思いますが、外国旅行会社への通訳案内士の手配などネットワークとアイデア次第で成功の可能性があります。
旅行業界とは手数料で成り立っている業界であります。
資産要件はありませんが、旅行サービス手配業務取扱管理者を選任しなければなりません。(研修受講でOK。総合・国内旅行業務取扱管理者もOK。)
旅行業協会の加入
旅行業を営むには旅行中お客様に不測の事態が起こるなどした場合に備えその保証などを行う目的である程度の資産要件が求められます。
それが「営業保証金」であり「基準資産」であります。
営業保証金は供託所に供託しなければなりません。旅行業を廃業するまで戻ってこないお金となります。
第1種→7,000万円です…
この供託金、旅行業協会に加入すると1/5で済むのです。一番のメリットですね。
協会全体で不測の事態の場合、会員の持ち分に応じ協力して弁済するというシステムです。
旅行業協会は日本旅行業協会(JATA)と全国旅行業協会(ANTA)の二つがあります。(任意加入。)
ざっくりですがJATA→第1種大手、ANTA→中小の会員が多くなっております。
JATA
- 入会金:80万円、年会費:30万円+600円×従業員数
- 入会審査は基本書類審査。随時受付
ANTA
- 入会金:種別により相違あり(下図参照)、年会費:各都道府県支部により相違あり。
- 入会審査は約2カ月毎。
種別登録先 | 第一種旅行業 観光庁長官 | 第二種旅行業 都道府県知事 | 第三種旅行業 都道府県知事 | 地域限定旅行業 都道府県知事 |
---|---|---|---|---|
入会金 | 2,250,000円 | 650,000円 | 550,000円 | 400,000円 |
旅行業協会加入承認の後に旅行業登録申請となるので特にANTA加入の場合は開業スケジュールとの調整が必要となります。
旅行業務取扱管理者
旅行業を始めるには営業所ごとに旅行業務取扱管理者を選任して、旅行の取引条件の説明などの業務の管理・監督を行わせなければなりません。
さらに10名以上の従業員を持つ営業所は複数人の選任が必要となります。
旅行業務取扱管理者とは
旅行業務取扱管理者の業務
法令で定められている旅行業務取扱管理者の業務は、次の業務の管理及び監督に関する事務です。
- 旅行に関する計画の作成
- 旅行業務の取扱い料金の掲示
- 旅行業約款の掲示及び備置き
- 取引条件の説明
- 契約書面の交付
- 企画旅行の広告
- 運送等サービスの確実な提供等企画旅行の円滑な実施
- 旅行に関する苦情の処理
- 契約締結の年月日、契約の相手方その他の契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管
- その他、取引の公正、旅行の安全及び旅行者の利便を確保するため必要な事項として観光庁長官が定める事項
旅行業務取扱管理者試験
旅行業務取扱管理者試験には、総合旅行業務取扱管理者試験と国内旅行業務取扱管理者試験の2種類があり、試験については、旅行業協会が実施しています。
旅行業務取扱管理者の種類
旅行業務取扱管理者は、その営業所の取り扱う旅行業務の種類により、その必要な試験が異なっています。たとえば、海外旅行を取り扱う営業所については、総合旅行業務取扱管理者試験の合格者が、国内の旅行だけを取り扱う営業所については、総合旅行業務取扱管理者試験か国内旅行業務取扱管理者試験の合格者の選任が必要となります。
国家試験の日程など
総合旅行業務取扱管理者試験 | 国内旅行業務取扱管理者試験 | |
試験実施機関 | 日本旅行業協会(JATA) | 全国旅行業協会(ANTA) |
試験要項の発表(願書の配布) | 7月上旬 | 6月上旬 |
受付期間 | 8月上旬 | 7月上旬 |
試験日 | 10月上旬 | 9月上旬 |
合格発表日(予定) | 11月下旬 | 10月下旬 |
試験科目 | 旅行業法及び関係法令 旅行業約款及び関連約款 国内旅行実務 海外旅行実務 | 旅行業法及び関係法令 旅行業約款及び関連約款 国内旅行実務 |
試験地 | 札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇 | 札幌、仙台、草加、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、那覇 |
受験手数料 | 6,500円 | 5,800円 |
注意)試験の日程及び試験地は、毎年変更となります。 それぞれの旅行業協会に必ず問い合わせるようにして下さい。
試験科目の一部免除
国内旅行業務取扱管理者試験合格者が総合旅行業務取扱管理者試験を受験する際には、試験科目の 一部が免除されます。また、旅行業に従事している人が、旅行業協会の実施する研修を修了すると、科目の一部が免除 となります。
試験の実施機関
総合旅行業務取扱管理者試験は、日本旅行業協会(JATA)、国内旅行業務取扱管理者試験は、 全国旅行業協会(ANTA)が実施しています。
国土交通省HPより抜粋
ある資格サイトによりますと
総合旅行業務取扱管理者は宅建や社会福祉士と同等
国内旅行業務取扱管理者は運行管理者や乙四危険物と同等
な国家資格とされていました。
国内と総合両試験とも合格している私の肌感ですが国内は乙四危険物より難しい、総合は宅建より簡単な気がします。ただ両試験とも旅行業界に身を置いてない方にとっては難易度が高い試験であるという事が言えるのではないでしょうか。
自身が試験に合格し起業しようとしている方は年一回の試験である為このスケジュールも考えながら進めていく必要があります。
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